be動詞は This is a bird.「これは鳥です」というように、「AはBです」と「A =(イコール)B」の役割をするのが主な使い方ですが、「A is …」で「Aは…にあります(います)」と所在を表す使い方もあります。
まず
A toothbrush is in the mug.
「歯ブラシはマグカップの中にあります」
という文を見ていきましょう。
この場合の is は「あります」を表す is です。
「主語 + is + 場所」で「(主語)は(場所)にあります」という表現ができます。
場所の表現は「~の中に」「~の上に」「~の下に」など、様々な「前置詞」と呼ばれる単語が付きます。
「名詞の前に置くことば(詞)」です。
この英文の場合は in が「~の中に」という前置詞として使われています。
A toothbrush には a がつき、the mug には the がついているというのにお気づきでしょうか。
a(または an)と the は「冠詞」といって、英語上級者でも使い分けが難しいのです。
ですので英語初心者のうちは「いくつかあるうちの1つを指すときは a」「1つしかないものは the」という大ざっぱな理解で十分です。
A toothbrush is in the mug.
という英文なら、a toothbrush(歯ブラシ)はその洗面台に何本もあり、そのうちの1本がマグカップに入っているというイメージです。
逆に the mug(マグカップ)はその洗面台には1つしかなく、誰が見ても「このマグカップのことだな」と分かるというイメージです。
次に
A knife is on the cutting board.
「包丁がまな板の上にあります」
という文です。
on は「~の上に」という前置詞です。
日本語ですと「私の頭の上に照明がある」というように「頭」と「照明」が接していなくても「上に」という言い方ができますが、英語の on はその表面に接していなくてななりません。極端にいえば、地面の方向を「下」、空の方向を「上」と呼ぶ感覚は on には当てはめなくてもいいのです。
表面に接してさえいればいいので、次のような表現もできます。
The clock is on the wall.「時計は壁にかかっています」
A spider is on the ceiling.「クモが天井にいます」
「時計は壁の上にあります」とか「クモが天井の上にいます」という日本語はおかしいですよね。でも「時計が壁の表面に接している」「クモが天井の表面にくっついている」ということで on を使うのです。
次に
A bicycle is under the tree.
「自転車が木の下にあります」
という英文です。
under は「~の下に」という前置詞です。
under は on と違って、物体同士が接していても、いなくても構いません。
My pen is under your notebook.
「私のペンがあなたのノートの下にある」
というように、物と物がくっついている場合ももちろん使えます。
ふつうに「地面の方向が下」「空の方向が上」というイメージをもって使えばよいのです。
次は
A cat is behind the laptop.
「猫がノートパソコンの後ろにいます」
という英文です。
behind は「~の後ろに」という前置詞です。
日本語と同様に「背後に」という感覚で使えます。
laptop は「ノートパソコン」です。
lap は「ひざ」、top は「上の」という意味がありますので「ひざの上に載せて使えるパソコン」ということです。
desktop「デスクトップパソコン」は desk「机」に載せて使いますよね。
次は
Jun and Yuki are in front of the school.
「ジュンとユキが学校の前にいます」
という英文です。
in front of で「~の前に」という意味です。
1語だけで表せる in や on と違って3語でひとまとまりなので、難しそうに感じるかもしれませんが、とてもよく使うので、英語が得意でない人でもすぐに覚えてずっと忘れない前置詞です。
he、my mother、a cat のように1人の人や1つの物(単数)が主語ならば、be動詞は is を使いましたが、今回の主語は Jun and Yuki と2人(複数)ですので、be動詞は are となります。
「ここに」と手近にあることを表すには here を使います。
Carrots are here.
「ニンジンはここにあります」
「あちらに」と少し離れたところにあることを表すのには over there を使います。
Tomatoes are over there.
「トマトはあちらにあります」