最近はTOEICのスピーキング&ライティングテストの受験者も年々増加しています。発信型の英語が苦手な人は多いですが、大学入試でも「話す・書く・聞く・読む」の4技能を重視する方向に進んでいて、これからはリスニング&リーディングに加えてスピーキング&ライティングも受験するという人がますます増えると思います。
TOEICのスピーキングテストでは、写真が表示され、30秒の準備時間の後、45秒で写真を描写する問題が1問あります。
さらにライティングテストでは、写真と2つの指定語(句)が表示され、2つの語(句)を両方使って、写真の内容に合う1文を作成するという問題があります。こちらは5つの問題に8分で解答することになっているので、5つ目まで書き終えてから1つ目の解答を再度見直すということも可能です。
TOEICではリスニングパートですでにおなじみの写真描写問題ですが、自分の言葉で話す・書くとなると一気にハードルが上がります。
次の写真をスピーキング問題で描写するとなると…
A woman is smoking.(女性がたばこを吸っています。)
が一番簡単な表現です。
ただ、この写真ではまだ「吸っている」というより「火をつけている」という段階のように見えますので
A woman is lighting a cigarette.(女性がたばこに火をつけています。)
の方が正確でしょう。
ただし、ここで「『火をつける』ってなんて言うのだろう」などと考え込んで、黙ったままの時間が過ぎていくのは最も避けたいところです。それなら smoking で済ませてしまう方が得点につながります。
考えすぎて話せなくなるというのは最も多い失敗パターンだと思いますので、見たまま思いついたままを、恥ずかしがらずに口に出すことから始めるといいでしょう。上の写真なら、
The woman is wearing a black leather jacket.(女性は黒い革の上着を着ています。)
She is sitting on the beach.(彼女はビーチに座っています。)
なども言えると思いますが、ここでも「これは本当に革なのか」とか「海が見えないからビーチとは言い切れない」と迷う可能性があります。
「うそ」や「完全な間違い」はいけませんが、素材や場所の鑑定をするテストではありませんので「I think ~」や「It seems that ~」「Probably, ~」なども使いながら、自分の知識や経験から「こうだろう」と思いついたままを話しておけばいいのではないでしょうか。
スピーキングができるようになれば、ライティングテストの写真描写問題はそう難しくないと思います。
次の写真を指定語句「while」と「talk」を使って描写するとすれば、
A woman is talking on the phone while looking at a picture book.(女性が絵本を見ながら電話で話している。)
というような中学生2年生~高校1年生レベルの文を1文だけ作ることができればよいので、綴りを間違える心配以外は、スピーキングに比べると楽だと思います。指定語句は変化形も使えますので、talk は talking や talked にしても構いません。ただ、ライティングもスピーキング同様、考えすぎて時間切れになることだけは避けましょう。
TOEIC SWテストの写真描写の練習は、窓から見える景色でも、街中の人間観察でも、漫画の一コマでも、あらゆるものを題材にできると思います。そうした日常どこでもできる訓練に加えて「限られた情報しかない写真について45秒話す」という練習に使えそうな写真と描写例を以下に掲載しました。