今回は「私が~した人物」「彼女が~する先生」のように、人について説明する関係代名詞を見ていきます。
① Who is the woman?「その女性は誰ですか」
② Emi is talking to her.「エミは彼女と話しています」
という2つの文があります。
この2文を関係代名詞を使って1つにまとめてみましょう。
①の文の the woman と②の文の her が同一人物ですよね。
①の文はそのまま残して、②の文を①の文にくっつける形でまとめていきたいと思います。
つまり①の文の the woman が先行詞となり、②の文の her が関係代名詞に変わります。
「先行詞」などの文法用語がよくわからないという方は、「関係代名詞 who」で解説していますので、先にご覧ください。
Emi is talking to her. の her は目的語です。つまり目的格の関係代名詞を使います。
物の場合は which を使うということでしたが、her という人の場合は使えません。
目的格の関係代名詞で人の場合は that が基本となります。
Emi is talking to her → Emi is talking to that
となりますが、このままではダメでしたね。
関係代名詞は先行詞の the woman にピッタリくっつける必要があるので、節の中で先頭に来ていなければなりません。
つまり
Emi is talking to that → that Emi is talking to
としておかなければいけません。
さて、ここまでできたら①の文とくっつけていきましょう。
Who is the woman that Emi is talking to?
「エミが話している女性は誰ですか」
となります。
実は that という関係代名詞は万能で、人でも物でも主格でも目的格でも、何にでも使えるのです。
「関係代名詞 主格の who」「関係代名詞 主格の which」でも紹介していますので、まだ見ていない方はご覧ください。
The question which she asked were difficult.
The question that she asked were difficult.
は「彼女がたずねた質問は難しかった」で、どちらも同じ意味になります。
さらに、目的格の関係代名詞というのは、人の場合でも物の場合でも省略が可能です。
むしろ、会話などでは省略するのが基本です。
Who is the woman that Emi is talking to?
↓
Who is the woman Emi is talking to?
とできます。
The question that she asked were difficult.
↓
The question she asked were difficult.
とできます。
ただし省略可能なのは、あくまでも「目的格の関係代名詞」のみです。
その関係代名詞が主格なのか目的語なのかについては「目的格 which」で、主格と目的格の見分け方を説明しているので、ご覧ください。