今回は「彼は~します」「彼女は~します」「それは~します」という一般動詞の使い方を見ていきます。「私は~します」や「あなたは~します」とは違って、少し注意が必要となります。
I play the violin.
「私はバイオリンを弾きます」
のように「私は」が主語のときには一般動詞をそのままの形で使えばOKでした。
しかし
「彼女はバイオリンを弾きます」
だと
She plays the violin.
となります。
I(私は)で始まる文と何が違うのでしょうか?
そうですね。plays と一般動詞の play に s がついています。
- 主語が「彼は、彼女は」のように自分と話し相手以外の第三者の場合
- 主語が単数(1人)である場合
この2つの要素が揃ったときは、「主語が3人称単数である」といいます。
ちなみに1人称は「私」、2人称は「あなた」です。
主語が3人称単数の場合は、一般動詞の最後に s をつけます。
非常に基本的な文法ですが、忘れる人は多いです。
特に瞬時に英文を組み立てないといけない英会話では She play …と言ってしまう人の方が多いでしょう。
テストなどでは「書く前に考える時間」があるので、よく気を付けてください。
さらに「3人称」には動物や物・事も含みます。
基本的には動物や物・事が「自分」であったり「話し相手」であったりすることはないので、動物や物・事はいつでも「3人称」です。まあ、動物に対しては「あなたは」と話しかけることはありますので、その場合は you(あなたは)が主語となって2人称ですけれども…。
「3人称単数」にあたる主語の例を挙げておきましょう。
- he、she、it
- your mother(あなたのお父さん)、my teacher(私の先生)
- Kenji、Yuki、Tom などの人の名前
- this machine(この機械)、his bicycle(彼の自転車)
- a dog(一匹の犬)、that bird(あの鳥)
- English(英語)、music(音楽)
これらが主語のときには動詞に s をつけるのを忘れないで下さいね。
さて、3人称単数の場合の一般動詞には s をつけると言いましたが、実は動詞の語尾によっていろいろ細かい違いもあります。
えーっ?
s をつけるだけでも慣れるまでに時間がかかりそうなのに…。
そうですよね。でも初心者向けの動詞でも、ただ s をつけるだけでは完成しない動詞がかなりあるんですよ。
ではまず
My son goes to school by bus.
「私の息子はバスで学校へ行きます」
という英文を見てみましょう。
「私はバスで学校へ行きます」なら
I go to school by bus.
ですね。
つまり my son「私の息子」という3人称単数の主語のときには
go → goes
と変化していることになります。
s ではなく es がついているんです。
この場合はどんな規則がはたらいているのかというと
「子音字(a,e,i,o,u を除くアルファベット)+ o で終わっている動詞」ならば
s ではなく es をつけるということです。
子音字 + o で終わっている動詞というのは、それほどないので、初心者のうちは
go → goes(行く)
do → does(~をする)
ぐらいですね。
じゃあ「母音字 + o」で終わっている動詞はどうなのかというと、これは初心者で出会う動詞には皆無でしょう。
なので、今のうちは単純に「o で終わっている動詞は es をつける」という理解でいいですし
go → goes(行く)
do → does(~をする)
のみ覚えておくというのでも十分です。
あのー、do → does の「~をする」ってのはどういうことでしょうか。
一般動詞は全て「~する」なのではないのですか。
いいところに気がつきましたね。
そうです。「~する」と訳すのが一般動詞の基本なのです。
ただし、全ての動詞には具体的な意味もありましたね。
stydy は「~を勉強する」
clean は「~を掃除する」
という具合です。
ですが・・・
do は本当に「~をする」だけなのです!
例えば
do my homework「宿題をする」
do the job「その仕事をする」
といった使い方です。
目的語となる名詞自体が動作を表してくれるなら、動詞は do(~をする)で十分なんですよね。
次は
Kenji watches the news after dinner.
「ケンジは夕食後にニュースを見ます」
という英文を見てみましょう。
I watch the news after dinner.
「私は夕食後にニュースを見ます」
との違いは?
そうです。
watch → watches
と s ではなく es がついています。
「s、x、sh、cs で終わっている動詞」ならば、3人称単数の主語のときには s ではなく es をつけます。
fax → faxes(~をファックスする)
miss → misses(~に乗り遅れる)
wash → washes(~を洗う)
catch → catches(~を捕まえる)
などです。
次に
This shirt dries quickly.
「このシャツはすぐに乾きます」
という英文です。
この場合、動詞の dries(乾く)は dry がもとの形です。
この「もとの形」を「原形」といいます。
「原形」という言葉は今後いろんなところで出できますので「何も変化させていないもとの形」「辞書に載っている形」ということで覚えておいてください。
そうです。辞書には dries という形では出てきません。原形の dry に戻してから辞書をひくしかないのです。
dry → dries
にはどんな規則がはたらいているのかというと
「子音字(a,e,i,o,u を除くアルファベット)+ y で終わっている動詞」ならば
① y を i に変える
② さらに es をつける
ということです。
dry は r と y で終わっていますね。
つまり r(子音字)+ y で終わる動詞なのです。
では「母音字(a,e,i,o,u)+ y で終わる動詞」はどうなのかというと
play → plays
のように s をつけるだけです。ラクですね。
最後に
He has a lot of homework today.
「彼は今日、宿題がたくさんあります」
という英文です。
I have a lot of homework today.
のように、I や you が主語なら have で「~がある」となります。
have → has
については規則というのではなく、このまま覚えてください。
これ1つだけの変化の仕方で、ほかに当てはまる動詞もないのです。
have はナンバーワンというくらいよく使う動詞ですから、覚えたくなくても覚えてしまいます。
a lot of は「たくさんの」という意味です。これも本当によく使います。
この3語をセットで覚えておいてください。
a が「1つ」、lot が・・・と別々に考えると訳が分からなくなりますので、考えなくてよいです。