今回は「~できる」「~できない」といった可能・不可能を表現する文を見ていきましょう。
I can speak English. で「私は英語を話すことができます」という文になります。
I speak English.「私は英語を話します」
の動詞 speak の前に can をつけることによって「話す + できる」の意味になります。
このように動詞単体では「~する」「~します」としか表現できなかったものが、can のような別の単語を付け加えることによって表現を豊かにすることができます。can のような働きをする単語を「動詞を助ける」ので「助動詞」と呼んでいます。
母国語を話すのは当たり前なので、アメリカ人が「あなたは何語を話すのですか」と聞かれたら I speak English. と can をつけないのが自然ですが、日本人なら I can speak English. と「できる」ことを強調するのも自然です。
単語の確認
speak … 「~を話す」
English … 「英語」
can が「~できる」なら not をつければ「~できない」も言えるはずです。
しかし is not, are not, am not や do not, does not とはちょっと違うところがあります。
can + not は2語で can not としてはいけません。1語で cannot という単語があります。私が中学生のときには can not も cannot も正解と習ったのですが、今の模試などでは採点基準にはっきり「can not と1語分の空白があるものは不可」と書かれています。
ですので Mary cannot play the piano.「メアリーはピアノを弾くことができません」のように cannot と6文字を続けて書くか、My parents can't sing well.「私の両親は上手に歌うことができません」のように短縮形の can't を使ってください。
単語の確認
play … 「(楽器)を演奏する」
the … play の後に楽器名を続けて「~を演奏する」というとき、play the piano や play the violin のように the を楽器名の前につけます。
piano … 「ピアノ」
parents … parent で「親」、s をつけると複数形になって「両親」となります。ただし「私の父親と母親」なら「両親」という訳し方でいいのですが、「親」という立場の人が2人以上なら parents という複数形を使いますから「Aさんの母親とBさんの母親とCさんの父親」のような組み合わせの場合ももちろんあります。
sing … 「歌う」
well …「上手に」という副詞です。副詞とは「動作をどのように行うか」を説明する言葉です。この場合は「sing 歌う」という動作を「well 上手に」行うことを意味しています。
You can swim.「あなたは泳げます」
Can you swim? 「あなたは泳げますか」
このように主語とcan を入れ替えると疑問文になります。
答え方は
Yes, I can.「はい、できます」
No, I cannot. もしくは No, I can't.「いいえ、できません」
です。
Can Mary swim?「メアリーは泳げますか」なら
Yes, she can.
No, she cannot.(No, she can't.)
Can Ann and Bob swim?「アンとボブは泳げますか」なら
Yes, they can.
No, they cannot.(No, they can't.)
というように主語に合わせて代名詞(I, she, they など)は変化させてあげましょう。
can, cannot の部分は、自分でも他人でも単数でも複数でも変化させなくてよいのでラクです。
単語の確認
swim … 「泳ぐ」
Can I ~? という文は「私は~できますか」となって不自然な感じがします。Can I swim?「私は泳げますか」と聞かれたら「えっ?自分でわからないの?」と思いますね。
ただし「浮き輪なしで泳げるかどうか」を聞いているのではなく、例えば「プールに行ったら『清掃中』の札がかかっているけれども、清掃はたった今終わったようだ」ということなら「もう泳げるのかしら」と尋ねることはありますね。
このように Can I ~? は許可を求める表現としてもよく使います。
その場合には「私は泳げますか」ではなく「泳いでもいいですか」と訳すのが自然です。
Can I come in?「入ってもいいですか」
と聞かれたら
Yes, you can.「はい、いいですよ」
No, you cannot(can't).「いいえ、いけません」
で答えます。
ただし、yes の場合には「もちろん」という意味の Sure. や Of course. で答えることも多いですね。
単語の確認
come in … 「中に入る」